訪問看護の対象者要件・利用開始フロー 完全ガイド【2026年版・別表7/指示書/契約書/連携医療機関】

📅公開日:2026-09-13

※本記事には広告(PR)が含まれます。mitoru編集部は公開情報を整理して比較・解説しており、表示順位や評価は広告主からの依頼ではなく編集部の独自判断によります。

訪問看護は、疾病や障害があっても住み慣れた自宅で療養を続けたい方に対し、看護師等が定期的に自宅を訪れ、主治医の指示に基づく療養上の世話や診療の補助を行うサービスです。利用できるかは年齢・要介護認定の有無・傷病内容で医療保険か介護保険かが分かれ、利用開始までには主治医への相談、指示書の交付、アセスメント、契約、初回訪問という手続きが必要です。本記事は厚生労働省等の公開情報をもとに、対象者要件と利用開始までの流れを整理します。個別の判断は、主治医・ケアマネジャー・訪問看護ステーションに確認してください。

この記事でわかること

  • 医療保険が適用される対象者要件(別表第7・精神科訪問看護を含む)
  • 介護保険が適用される対象者要件(第1号被保険者・第2号被保険者)
  • 医療保険と介護保険、両保険給付の優先順位の考え方
  • 主治医訪問看護指示書・特別訪問看護指示書(月2回までの交付)の役割
  • 訪問看護が必要と判断されるまでの相談・アセスメントの流れ
  • 初回訪問から契約・重要事項説明・家族同意までの実務
  • 緊急時対応体制と連携医療機関確保の考え方

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1. 訪問看護を利用できる人——制度の全体像

1-1. 訪問看護とは——主治医の指示に基づく療養上の世話・診療の補助

訪問看護は、看護師・保健師・理学療法士等が利用者の自宅を訪問し、主治医が交付する訪問看護指示書に基づいて、健康状態の観察、療養上の世話、医療処置、リハビリテーション、家族への介護指導などを行うサービスです。退院直後、在宅療養の継続、終末期のケアなど幅広い場面で利用されています(出典:厚生労働省「訪問看護」関連ページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/houmonkango/index.html)。

1-2. 医療保険と介護保険、2つの制度が使われる基本的な考え方

訪問看護は健康保険法と介護保険法の両方に位置づけられた指定訪問看護事業として運営され、同じステーションが両保険の利用者を担当する場合があります。適用保険は年齢、要介護・要支援認定の有無、傷病内容で決まり、本人が任意に選べるものではありません(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html)。

2. 医療保険が適用される対象者要件

2-1. 40歳未満の方、要介護・要支援認定を受けていない方

40歳未満の方は介護保険の被保険者ではないため、訪問看護が必要な場合はすべて医療保険が適用されます。40歳以上65歳未満で特定疾病に非該当の方、65歳以上で要介護・要支援認定のない方も同様に医療保険の対象です(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html)。

2-2. 厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)に該当する方

末期の悪性腫瘍や重度の神経難病など、厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)に該当する場合は、要介護・要支援認定を受けている方でも訪問看護は医療保険の対象です。在宅で頻回・長時間の医療的ケアを要する状態を想定した例外規定で、対象疾病の詳細は厚生労働省告示の最新版で確認してください(出典:厚生労働省「訪問看護」関連ページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/houmonkango/index.html)。切替の判定手順は別記事「訪問看護の医療保険と介護保険の使い分け」で整理しています。

2-3. 精神科訪問看護の対象者要件

精神疾患を主たる傷病とする利用者に、精神科を標榜する主治医から精神科訪問看護指示書が交付されている場合は、精神科訪問看護として医療保険が適用されます。ただし認知症が主たる傷病の場合は対象外で、要介護認定の有無に応じ通常の訪問看護指示書に基づく医療保険または介護保険に切り替えます(出典:厚生労働省「精神保健福祉」関連ページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/seishinhoken_fukushi/index.html)。

3. 介護保険が適用される対象者要件

3-1. 65歳以上で要介護・要支援認定を受けている方(第1号被保険者)

65歳以上の方(第1号被保険者)は、市区町村に要介護・要支援認定を申請し、要支援1・2または要介護1〜5に認定されると、ケアプランに訪問看護を位置づけて介護保険を利用できます(出典:厚生労働省「要介護認定」関連情報https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/nintei/index.html)。

3-2. 40歳以上65歳未満で特定疾病により認定を受けている方(第2号被保険者)

40歳以上65歳未満の方(第2号被保険者)は、介護保険法施行令の16特定疾病に該当し、かつ要介護・要支援認定を受けている場合に限り介護保険の対象です。非該当または認定なしの場合は医療保険が適用されます(出典:介護保険法施行令、e-Gov法令検索https://elaws.e-gov.go.jp/)。

4. 医療保険と介護保険——給付の優先順位と切り替えの実務

4-1. 介護保険優先の原則と別表第7という例外

要介護・要支援認定を受けている利用者は、原則として介護保険が医療保険に優先します(介護保険優先の原則)。ただし別表第7該当・特別訪問看護指示書交付期間・精神科訪問看護指示書該当の場合は、認定有無にかかわらず医療保険が適用されます。判定誤りは請求の返戻につながるため、利用開始時・病状変化時に確認します。

区分主な対象者根拠
医療保険40歳未満の方/特定疾病非該当の40〜64歳の方/認定のない65歳以上の方/別表第7該当者/特別指示書交付中の方/精神科訪問看護該当者健康保険法・厚労大臣告示
介護保険要介護・要支援認定を受けた65歳以上の方(第1号被保険者)/特定疾病で認定を受けた40〜64歳の方(第2号被保険者)介護保険法・同施行令

4-2. 要介護認定の申請中・区分変更申請中の取り扱い

要介護認定の結果が出るまでの申請中でも、訪問看護の利用開始自体は可能です。認定確定までは暫定的な取り扱いとなり、結果次第で保険区分や自己負担の精算が必要な場合があるため、ケアマネジャー・訪問看護ステーションと事前相談しておくのがポイントです(出典:厚生労働省「要介護認定に係る制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/nintei/gaiyo1.html)。

5. 主治医訪問看護指示書と特別訪問看護指示書

医師+看護師会議

5-1. 主治医訪問看護指示書の記載内容と有効期間

訪問看護は、主治医が交付する「訪問看護指示書」がなければ開始できません。指示書には傷病名、療養上の留意事項、必要な処置の内容、投薬情報等が記載され、有効期間は最長6か月の範囲で主治医が指定します。期間内は同一指示書で継続訪問が可能です(出典:厚生労働省「訪問看護」関連ページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/houmonkango/index.html)。

5-2. 特別訪問看護指示書——急性増悪時の頻回訪問と交付回数の考え方

病状の急性増悪時や退院直後で頻回の観察が必要な場合、主治医は「特別訪問看護指示書」を交付できます。交付日から14日間を限度に週4日以上や1日複数回の頻回訪問が可能となり、要介護認定を受けている利用者でもこの期間は医療保険が適用されます。原則月1回の交付ですが、気管カニューレ使用中や真皮を越える褥瘡がある利用者は月2回まで交付できる取り扱いです(出典:厚生労働省「訪問看護」関連ページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/houmonkango/index.html)。

6. 訪問看護が必要と判断されるまでの流れ——看護必要度アセスメント

6-1. 主治医・ケアマネジャー・地域包括支援センターへの相談

訪問看護の利用は、退院時の病院からの紹介のほか、在宅療養中の主治医への相談、認定があればケアマネジャーへの相談、認定がなければ地域包括支援センターや訪問看護ステーションへの直接相談から始まる場合もあります(出典:厚生労働省「地域包括ケアシステム」関連ページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/index.html)。

6-2. 看護必要度アセスメントの視点

訪問看護ステーションは、利用開始前に主治医からの情報提供や本人・家族との面談を通じて、ADL(日常生活動作)の状況、必要な医療処置、病状の変化しやすさ、家族の介護体制、住環境、緊急時のリスクなどを確認します。この確認を通じて訪問頻度や看護内容の見立て(看護必要度の評価)を行い、計画書の作成につなげます。

7. 利用開始までの初回訪問手順と契約実務

書類+印鑑

7-1. 初回訪問・アセスメント面談

契約に先立ち、訪問看護ステーションの看護師が自宅を訪問し、本人・家族と面談します。既往歴・内服薬・生活環境・家族の介護力・緊急連絡先などを確認し、主治医の指示内容と照らし合わせて看護内容とスケジュール案を組み立てます。

7-2. 訪問看護計画書の作成と主治医への報告

アセスメントの結果をもとに、訪問看護ステーションは訪問看護計画書を作成します。看護の目標、実施する看護・リハビリの内容、訪問頻度・時間の目安などを記載し、主治医に提出して確認を受けます。計画は病状変化に応じて見直され、本人・家族にもわかりやすく説明されます。

7-3. 契約書・重要事項説明・家族の同意

訪問看護の利用開始にあたっては、訪問看護ステーションと利用者との間で契約を結びます。契約に先立ち、事業所は運営規程の概要、看護内容、利用料金、緊急時の対応方法、苦情の受付窓口などを記載した重要事項説明書を交付し、説明のうえで同意を得ます(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html)。判断能力や意思疎通の状況によっては、家族や成年後見人等の同席のもとで手続きを行う場合もあります。

8. 緊急時対応体制と連携医療機関の確保

8-1. 24時間対応体制加算・緊急時訪問看護加算の仕組み

夜間・休日の体調急変に電話相談・緊急訪問で対応できる体制を評価する仕組みとして、24時間対応体制加算・緊急時訪問看護加算があります。届け出ている訪問看護ステーションでは、登録した連絡先への電話でオンコール担当の看護師が症状を聴取し、必要に応じて緊急訪問や主治医への連絡を行います。算定要件は最新の告示で確認してください(出典:厚生労働省「令和6年度診療報酬改定」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00041.html)。

8-2. 連携医療機関・後方支援病床の確保

在宅療養の継続には、症状悪化時に入院対応できる連携医療機関の確保が重要です。訪問看護ステーションは主治医の所属医療機関や地域の病院と連絡体制を築き、急変時の受け入れ調整やレスパイト(一時的な入院・短期入所)の相談ができる関係を整えます。厚生労働省は在宅医療・介護連携推進事業を通じ、多機関連携を市区町村単位で支援しています(出典:厚生労働省「在宅医療・介護連携推進事業」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000078123.html)。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 訪問看護は医療保険と介護保険、どちらを使うか自分で選べますか
選べるものではありません。年齢、要介護・要支援認定の有無、傷病内容によって健康保険法・介護保険法の規定で区分が決まります。要介護認定がある方は原則介護保険が優先されますが、別表第7該当・特別指示書交付期間・精神科訪問看護指示書該当の場合は医療保険が適用されます。
Q2. 要介護認定の申請中でも訪問看護は利用開始できますか
申請中でも訪問看護の利用開始自体は可能です。ただし認定確定までは暫定的な取り扱いとなり、結果次第で保険区分の精算が必要な場合があるため、ケアマネジャーや訪問看護ステーションに事前相談しておくのがポイントです。
Q3. 特別訪問看護指示書はどのような場合に交付され、月に何回まで交付できますか
病状の急性増悪や退院直後など、一時的に頻回の訪問看護が必要と主治医が判断した場合に交付されます。有効期間は交付日から14日間で、原則月1回の交付ですが、気管カニューレ使用中や真皮を越える褥瘡がある利用者は月2回まで交付できます。
Q4. 訪問看護の利用を始めるには何から相談すればよいですか
まずは主治医に在宅療養の希望と訪問看護の必要性を相談することが基本です。要介護認定を受けている場合はケアマネジャーに、認定を受けていない場合は地域包括支援センターや近隣の訪問看護ステーションに直接相談する方法もあります。
Q5. 契約時に家族が同席できない場合はどうすればよいですか
訪問看護ステーションに事前に相談し、電話や書面でのやり取り、後日の説明機会の設定など個別の状況に応じた対応方法を確認してください。本人の判断能力に不安がある場合は、家族や成年後見人等の関与を含めて事業所と調整します。
Q6. 夜間や休日に体調が急変した場合、訪問看護ステーションはどのように対応しますか
24時間対応体制加算・緊急時訪問看護加算を届け出ているステーションでは、登録した連絡先への電話でオンコール担当の看護師が症状を聴取し、必要に応じて緊急訪問や主治医への連絡を行う体制が整えられています。詳細は契約時の重要事項説明で確認してください。

10. まとめ——訪問看護の対象者要件・利用開始チェックリスト

  • 年齢・要介護認定の有無・傷病名によって医療保険と介護保険のどちらが適用されるかが決まる仕組みを理解しているか
  • 別表第7該当・特別訪問看護指示書・精神科訪問看護指示書という3つの医療保険適用の例外を把握しているか
  • 65歳以上(第1号被保険者)・40〜65歳未満の特定疾病該当者(第2号被保険者)という介護保険の対象要件を確認しているか
  • 要介護認定申請中の暫定的な取り扱いをケアマネジャー・訪問看護ステーションと確認しているか
  • 主治医訪問看護指示書の有効期間(最長6か月)を把握しているか
  • 特別訪問看護指示書の月2回交付の対象(気管カニューレ・真皮を越える褥瘡)を理解しているか
  • 相談窓口(主治医・ケアマネジャー・地域包括支援センター)を把握しているか
  • 初回訪問でのアセスメント項目と訪問看護計画書の位置づけを理解しているか
  • 契約書・重要事項説明・家族同意の手続きを確認しているか
  • 24時間対応体制・緊急時訪問看護加算の有無と連携医療機関の確保状況を確認しているか

訪問看護の対象者要件は、年齢・要介護認定の有無・傷病名という複数の条件で決まる制度ですが、利用開始までの流れ自体は、主治医への相談、指示書の交付、アセスメント、契約、初回訪問という手続きに沿って進みます。制度の全体像を事前に把握しておくことが、スムーズな在宅療養の第一歩になります。個別の適用可否・契約内容の判断は、主治医・ケアマネジャー・訪問看護ステーションに確認してください。

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※本記事には広告(PR)が含まれます。掲載判断は当サイトの編集基準に基づき行っています。 編集方針 | 最終更新日: 2026-09-13

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