「病院勤務に疲弊した」「専門医の腕は活かしつつ、患者さんの生活全体に寄り添う医療がしたい」――こうした動機から、在宅医療への転向を検討する医師が2024年の医師の働き方改革施行以降、明確に増加しています。厚生労働省の推計では、訪問診療を受ける患者は2025年に約100万人超、2040年に向けてさらに増加すると見込まれており、在宅医療は今後20年間で最も需要が伸びる医療領域の一つです。一方で「24時間対応はきつそう」「開業すべきか勤務医として転職すべきか」「年収はどうなるのか」といった疑問から、転向を躊躇する医師も少なくありません。本記事では、厚生労働省・中医協・地域包括ケア関連の公開情報をもとに、在宅医療への転向を多角的な視点から整理します。
この記事でわかること
- 在宅医療市場の現状と2040年までの需要予測(公的統計ベース)
- 在宅医に求められる医師像と必須スキルセット
- 雇用転職と独立開業——2つの道のメリット・デメリット比較
- 雇用医・開業医それぞれの年収レンジと内訳
- 在宅療養支援診療所(在支診)の施設基準と機能強化型加算の要件
- 24時間対応体制を持続可能にする現実解
- 在宅医療に向いている医師/向いていない医師の特徴
- 転向前にチェックしたい自己解析10項目
- よくある質問(FAQ)と次の1ステップ

1. 在宅医療市場の現状と需要予測——公的統計でみる「20年伸び続ける領域」
在宅医療への転向を考える前提として、市場全体の構造と将来像を数字で押さえておくことが重要です。厚生労働省・中医協の公開資料をもとに、現状と中長期の需要見通しを整理します。
1-1. 訪問診療を受ける患者数の推移
厚生労働省が地域医療構想・在宅医療提供体制の検討資料で公表している推計によれば、訪問診療を受ける患者数は2014年時点で約56万人、2020年時点で約83万人、2025年には100万人前後に達する見込みです。さらに2040年に向けては高齢者数(特に85歳以上人口)の増加を背景に、在宅医療ニーズが地域差を伴いつつも継続的に増加するとされています(出典:厚生労働省「在宅医療の現状について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html 取得日:2026-05-24)。
1-2. 在宅療養支援診療所・病院の届出数
在宅医療の中核を担うのが「在宅療養支援診療所(在支診)」と「在宅療養支援病院(在支病)」です。中央社会保険医療協議会(中医協)の資料によると、在支診の届出数は2006年の制度創設以降増加を続け、近年は約15,000施設前後で推移しています。うち機能強化型(24時間体制・複数医師連携を要件とする上位区分)は約4,000施設台と、全体の3割弱を占めています(出典:厚生労働省 中央社会保険医療協議会「在宅医療(その1)」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208411_00079.html 取得日:2026-05-24)。
1-3. 地域包括ケアシステムにおける在宅医療の位置づけ
団塊の世代が全員75歳以上となる2025年を見据え、厚生労働省は「住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される」地域包括ケアシステムの構築を推進してきました。この中で在宅医療は、要介護高齢者や慢性疾患患者を支える基盤として明確に位置づけられており、訪問看護・介護・ケアマネジャーとの多職種連携が前提とされています(出典:厚生労働省「地域包括ケアシステム」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/ 取得日:2026-05-24)。
1-4. 看取りニーズの増加
年間死亡数は2040年頃にピーク(約167万人)を迎えると推計されており、病院のベッド数に対して看取りの場が不足する「多死社会」が現実のものとなりつつあります。厚生労働省の人生最終段階の医療に関する意識調査では「自宅で過ごしたい」と回答する割合が一定数を占めており、在宅看取りの担い手としての在宅医のニーズは中長期的に拡大すると見込まれます(出典:厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケア」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html 取得日:2026-05-24)。
2. 在宅医に求められる医師像——多職種連携と24時間対応が前提
在宅医療は、病院・クリニックの外来診療とは前提条件が大きく異なります。「医師が単独で完結する医療」ではなく「多職種チームの中で医療を組み立てる」役割が中心です。求められるスキル・姿勢を整理します。
2-1. 多職種連携をリードする力
在宅患者を支えるチームには訪問看護師、ケアマネジャー、訪問薬剤師、訪問リハビリスタッフ、ヘルパー、家族介護者など多数の職種が関与します。医師はその中で医学的判断を担うと同時に、ケア方針全体を整理する立場になります。一方的に指示を出すのではなく、各職種からの情報を統合し、患者・家族の意思決定を支援する姿勢が不可欠です。
2-2. 総合診療的なスキルセット
在宅患者の多くは高齢者で、心不全・COPD・糖尿病・認知症・がん終末期などを複数併存しています。専門領域に閉じず、慢性疾患の長期管理、栄養・嚥下・褥瘡・疼痛コントロール、認知症対応、看取りまでを一定の幅で扱える「総合診療的な視点」が求められます。専門医資格を活かしつつ、領域外の知識を継続的にアップデートする学習姿勢が前提となります。
2-3. 24時間対応へのコミットメント
在宅療養支援診療所として届出を行う場合、24時間連絡を受ける体制・24時間往診可能な体制が施設基準として求められます。これは「一人で常時待機する」という意味ではなく、複数医師・連携医療機関・ICTツールを組み合わせて持続可能な体制を作ることが前提です。とはいえ、夜間・休日に呼ばれる可能性がゼロにはならない領域であることは、転向前にあらかじめ認識しておく必要があります(出典:厚生労働省「在宅医療に関する診療報酬上の取扱い」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html 取得日:2026-05-24)。
2-4. コミュニケーション能力と倫理的判断
在宅では患者本人だけでなく家族との関係構築が不可欠です。延命治療の方針、看取りの場所、急変時の対応など、医学的判断と本人・家族の希望をすり合わせる場面が日常的に発生します。厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」を踏まえ、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)を伴走できる力が重要視されています。
3. 雇用転職と独立開業——2つの選択肢を比較する
在宅医療への転向には大きく2つのルートがあります。既存の在宅医療専門クリニックや在支診に常勤・非常勤として転職する「雇用転職ルート」と、自ら在宅専門クリニックを開設する「独立開業ルート」です。それぞれの特徴を整理します。
3-1. 雇用転職ルートの特徴
在宅医療に特化した医療法人やグループクリニックの常勤医・非常勤医として勤務するルートです。在宅医療未経験でも、教育体制が整った組織であれば段階的に経験を積めるメリットがあります。初期投資ゼロ・経営リスクなしで、診療に集中できる点が最大の利点です。
3-2. 独立開業ルートの特徴
自ら在宅専門診療所(無床診療所)を開設し、在支診として届出を行うルートです。地域や対象患者層、診療方針を自分で設計できる自由度が魅力ですが、開業資金(テナント・医療機器・電子カルテ・車両・運転資金など)と、患者獲得・スタッフ採用・労務管理・経理・診療報酬請求といった経営業務を担う必要があります。
3-3. 両ルートの比較
| 比較軸 | 雇用転職 | 独立開業 |
|---|---|---|
| 初期投資 | 原則ゼロ | 数千万円規模(資金調達必要) |
| 経営リスク | なし | あり(赤字・倒産リスク) |
| 診療方針の自由度 | 組織方針に従う | 完全に自分で設計 |
| 患者数の安定性 | 組織が確保 | 立ち上げ期は不安定 |
| 24時間対応負担 | シフト制で分担 | 体制構築を自分で設計 |
| 労務管理 | 不要 | スタッフ採用・管理が必要 |
| 年収の上限 | 規定の範囲 | 規模拡大次第で大きく伸長可 |
| 立ち上がり期間 | 即日収入 | 黒字化まで1〜3年 |
3-4. 「まず雇用で経験→開業」の段階的ルート
在宅医療未経験の医師が最初から開業を目指すのはリスクが高いため、実務的には「在宅医療専門クリニックに1〜3年勤務して経験を積む→その後独立開業」という段階的ルートが現実解として広く取られています。多職種連携の現場、24時間対応の実際の運用、診療報酬請求の流れを内側から学べる利点があります。
4. 在宅医の年収相場——雇用医・開業医別の目安
在宅医療領域の年収は、雇用形態・地域・診療規模・オンコール頻度によって幅があります。各転職支援サービスの公開求人情報や中医協の医療経済実態調査から、おおよそのレンジを整理します。
4-1. 雇用医(常勤)の年収レンジ
各種医師向け転職支援サービスの公開求人情報を集計すると、在宅医療専門クリニックの常勤医(週5日勤務・オンコールあり)の年収は、おおむね1,500万円〜2,200万円のレンジに分布しています。オンコール頻度の少ない日勤主体ポジションは1,400万円前後、24時間体制を主導する管理職クラスでは2,200万円超の求人も確認されます。
4-2. 雇用医(非常勤・スポット)の単価
非常勤・スポット勤務(訪問診療の同行・代診)の時給は、おおむね9,000円〜15,000円のレンジが中心です。週末の当番・オンコール対応はこれより高めの単価となる傾向があります。常勤と非常勤を組み合わせた働き方も在宅医療領域では一般的です。
4-3. 開業医(院長)の収入構造
開業医の収入は「医業収益−経費」の損益で決まるため、年収という形では一律に語れません。中医協「医療経済実態調査」によれば、一般診療所(無床)の損益差額は施設規模により大きく異なりますが、在宅医療を主たる収入源とする診療所では、訪問診療料・在宅時医学総合管理料(在医総管)・施設入居時等医学総合管理料(施医総管)・看取り加算などが主要な収入項目となります。立ち上げ初年度は赤字となるケースも多く、3〜5年で安定軌道に乗るのが一般的です(出典:厚生労働省 中央社会保険医療協議会「医療経済実態調査」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/chuo_iryouhoken_zenpan_128529.html 取得日:2026-05-24)。
4-4. 年収を左右する変数
- オンコール頻度(多いほど高単価)
- 担当患者数(在宅では患者数×単価で診療報酬が決まる)
- 施設区分(在支診/機能強化型在支診で点数が異なる)
- 看取り実績(看取り加算・ターミナルケア加算)
- 地域(都市部より地方の方が単価が高い求人もある)

5. 在宅療養支援診療所の要件と機能強化型加算
在宅医療を本格的に行う診療所は、診療報酬上の「在宅療養支援診療所(在支診)」の届出を行うことで、在宅医療関連の高い算定点数が適用されます。さらに体制が整った施設には「機能強化型」の上位区分があり、診療報酬・経営インパクトの両面で大きな差が生まれます。
5-1. 在支診の基本要件
在支診として届出を行うには、主に以下の体制が求められます。詳細な施設基準は診療報酬改定ごとに更新されるため、最新版を厚生労働省告示で確認することが必須です。
- 24時間連絡を受ける体制を確保していること
- 24時間の往診体制を確保していること
- 24時間の訪問看護体制(自院または連携先)を確保していること
- 緊急時に入院できる病床を確保していること(連携病床含む)
- 地方厚生(支)局長への届出
5-2. 機能強化型在支診の追加要件
機能強化型(単独型・連携型)はさらに以下の要件が追加されます。連携型は複数医療機関のグループで要件を満たすことができるため、小規模診療所でも連携体制を組めば機能強化型を取得可能です。
- 常勤医師3人以上(連携型はグループ合算)
- 過去1年間の緊急往診の実績
- 過去1年間の看取り実績
- 在宅医療を担当する常勤医の配置
5-3. 診療報酬上のインパクト
在宅時医学総合管理料(在医総管)・施設入居時等医学総合管理料(施医総管)は、一般診療所より在支診、在支診の中でも機能強化型(病床あり)の方が高い点数が設定されており、同じ患者数でも収益が大きく変わります。開業や転職先選びにおいて、施設区分はあらかじめ確認すべき項目です(出典:厚生労働省 中央社会保険医療協議会「在宅医療(その1)」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208411_00079.html 取得日:2026-05-24)。
6. 24時間対応体制の現実解——複数医師体制とICT活用
「24時間対応=医師が一人で常時待機」と誤解されがちですが、現代の在宅医療現場では複数医師体制とICTツールを組み合わせて、持続可能な運用を実現するのが標準です。
6-1. 複数医師でのオンコールシフト
常勤医3人以上の体制であれば、オンコールを3〜5日に1回のローテーションで回すことが可能になります。機能強化型在支診(連携型)の枠組みを使えば、複数の小規模クリニックでオンコールを分担する運用もできます。一人医師体制で365日24時間対応するモデルは、心身負担・継続性の観点から推奨されていません。
6-2. 訪問看護ステーションとの連携
夜間の電話相談・初期対応の多くは、24時間対応の訪問看護ステーションが一次窓口となります。看護師が状況を判断し、医師判断が必要なケースだけ医師にエスカレーションする運用が一般的です。これにより医師の夜間負担は大幅に軽減されます。
6-3. ICTツール(情報共有・遠隔診療)
多職種連携用のSNS型ツール(メディカルケアステーション等)や、訪問先で患者バイタル・記録を共有できる電子カルテ、夜間相談で活用される情報通信機器を用いた診療など、ICTの活用は在宅医療の効率化に直結します。厚生労働省も「情報通信機器を用いた診療」のガイドラインを整備しており、対面診療と組み合わせた運用が制度的に認められています(出典:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000201789_00007.html 取得日:2026-05-24)。
6-4. バックアップ体制(連携病床)
在宅患者が急変したときに入院できる連携病床(在宅療養後方支援病院、地域の中核病院など)を事前に確保しておくことは、患者・家族の安心感と医師自身の精神的余裕に直結します。在支診の施設基準としても連携病床の確保が求められています。
7. 在宅医療が向いている医師の特徴
これまでの整理を踏まえ、在宅医療領域で長期的に活躍しやすい医師の特徴を整理します。
- 患者の生活背景・家族関係を含めて医療を捉えたい医師
- 慢性疾患・高齢者医療・看取りに関心がある医師
- 多職種チームの中で調整役を担うことが苦にならない医師
- 急性期病院の高密度業務から離れ、患者一人あたりに時間をかけたい医師
- 運転免許を持ち、移動を厭わない医師
- 専門領域を持ちながら、領域外も学び続けられる総合性のある医師
- 家族のACP支援を含めたコミュニケーションに前向きな医師
- 子育てや介護と両立しやすい働き方を模索している医師(雇用ルートの場合)
- 将来的に独立開業を視野に入れている医師

8. 自己解析チェックリスト(10項目)
転向を検討中の医師に向けて、決断前に確認したい10項目をまとめました。8項目以上に「はい」が付くなら、在宅医療への転向適性は高いと考えられます。
- 患者の生活全体(食事・住環境・家族関係)に関心を持って関われるか
- 看取り・終末期医療を担うことに精神的に向き合えるか
- 慢性疾患の長期管理(数年〜十数年単位)にやりがいを感じられるか
- 訪問看護師・ケアマネジャー等とフラットに協働できるか
- 夜間・休日のオンコールがゼロにならない可能性を受け入れられるか
- 運転(または公共交通機関での移動)を含む業務形態が苦にならないか
- 専門領域以外の知識(栄養・嚥下・褥瘡・認知症等)を学び続けられるか
- 患者数より患者一人あたりの時間を重視する診療スタイルに合うか
- 家族との対話(方針説明・意思決定支援)を厭わないか
- 将来の独立開業を含め、長期キャリアを描けるか
9. 在宅医療転向が向いていない医師のパターン
一方で、適性が合わないと長続きしない領域でもあります。以下のような志向性の場合、転向前に再考が必要です。
9-1. 専門領域の手技・最新治療を追求したい医師
外科系手術、IVR、最先端の薬物療法など、設備・チームを要する高度医療を継続したい医師は、在宅医療では物理的に実施が難しい場面が多く、ミスマッチが起こりやすい領域です。
9-2. オンコール・夜間呼び出しを完全にゼロにしたい医師
シフト制で軽減はできますが、夜間呼び出しの可能性が完全にゼロになる在宅医療職はほぼ存在しません。完全に夜間負担を避けたい場合は、日勤主体の外来クリニックや健診・産業医など別領域の方が適合します。
9-3. 多職種との調整より単独完結を好む医師
在宅医療は構造的に多職種協働の業務比率が高い領域です。看護師・ケアマネ・家族との対話・調整が業務時間の相当部分を占めることに抵抗感がある場合、適応が難しくなります。
9-4. 看取りに精神的負担を感じやすい医師
看取りは在宅医の重要な役割の一つです。死と日常的に向き合うことに強い精神的負担を感じる場合、燃え尽きにつながる可能性があります。経験のある先輩医師との対話、グリーフケアの仕組みがある組織を選ぶことが重要です。
10. よくある質問(FAQ)
- Q1. 在宅医療未経験ですが、転向は可能ですか?
- 可能です。在宅医療専門クリニックの多くは未経験者向けの教育プログラム(同行訪問・段階的な担当患者数の増加・指導医によるバックアップ)を整備しています。内科系・総合診療系の経験があると入りやすいですが、外科系出身の医師が在宅医として活躍しているケースも珍しくありません。
- Q2. 在宅医療専門医のような資格は必要ですか?
- 必須ではありませんが、日本在宅医療連合学会の専門医など、関連学会の専門医資格を取得することで体系的に学ぶことができます。実務経験を積みながら資格取得を目指す医師も多くいます。
- Q3. 開業資金はどのくらい必要ですか?
- 在宅医療専門クリニック(無床・テナント開業)の場合、テナント取得費・内装・医療機器・電子カルテ・車両・運転資金を含めて数千万円規模の初期投資が一般的です。日本政策金融公庫や民間銀行の医療向け融資制度を活用する例が多くみられます。資金計画は事業計画と合わせて専門家(医療系税理士等)に相談することが推奨されます。
- Q4. 訪問エリアはどう決めるのですか?
- 診療報酬上、訪問診療には「医療機関からの距離要件」があり、原則として半径16km以内が訪問可能エリアとされています(特別な事情がある場合の例外あり)。開業時には対象エリアの高齢者人口・既存在支診の分布・連携可能な訪問看護ステーションの位置などを踏まえて立地を決めるのが一般的です。
- Q5. 雇用医として転職する場合、転職活動はどう進めればよいですか?
- 医師専門の転職支援サービスに登録し、在宅医療領域の求人を扱うエージェントから情報を集めるのが効率的です。同じ「在宅医療クリニック」でも、患者層(在宅高齢者中心/施設訪問中心/小児在宅)、オンコール頻度、教育体制、グループ規模が大きく異なるため、複数法人の比較が重要です。
- Q6. 病院勤務と並行して非常勤で在宅医療を経験することは可能ですか?
- 可能です。週1日の非常勤・スポット(訪問同行・代診)から在宅医療に触れ、適性を見極めてから本格的に転向する医師も多くいます。「いきなり常勤転職」より心理的ハードルが低く、現実的なステップとして推奨される方法です。
11. 出典・参考資料
- 厚生労働省「在宅医療の現状について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html (取得日:2026-05-24)
- 厚生労働省 中央社会保険医療協議会「在宅医療(その1)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208411_00079.html (取得日:2026-05-24)
- 厚生労働省「地域包括ケアシステム」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/ (取得日:2026-05-24)
- 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケア」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/index.html (取得日:2026-05-24)
- 厚生労働省 中央社会保険医療協議会「医療経済実態調査」 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/chuo_iryouhoken_zenpan_128529.html (取得日:2026-05-24)
- 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000201789_00007.html (取得日:2026-05-24)
免責事項:本記事は2026年5月24日時点の公開情報をもとに、編集部が公的統計・各種公開資料を整理したものです。診療報酬の点数・施設基準・税制・融資条件等は改定により変動するため、実際の届出・開業・転職判断にあたっては、最新の厚生労働省告示・所轄の地方厚生(支)局・医療系税理士等の専門家にご確認ください。本記事は特定の医療機関・転職サービス・金融機関への申込みを保証・推奨するものではありません。
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mitoru編集部の見解
医療職の転職で最も後悔されやすいのは、「契約書に書かれていない口頭約束」と「業務範囲・当直実態のミスマッチ」の2点です。mitoru編集部は、内定承諾前に勤務条件通知書・雇用契約書の細部確認と、可能であれば現職スタッフへのヒアリングを推奨します。エージェントは情報提供者として有用ですが、最終判断はあくまで本人の責任です。