「主任介護支援専門員(主任ケアマネ)を取得すべきか迷っている」「取得済だが更新研修の要件・期限が複雑で整理がつかない」——居宅介護支援事業所での管理者要件化(2027年3月末まで経過措置)が進むなか、ケアマネとしてのキャリア軸を考えるうえで主任ケアマネ資格の理解は欠かせません。しかし、取得要件・研修時間・更新ルール・更新を怠った場合の影響は厚生労働省告示や都道府県ごとの運用差で読み解きが難しく、現場のケアマネからも問い合わせの多い領域です。
本記事では、厚生労働省「介護支援専門員に係る研修制度の見直し」関連資料、各都道府県の主任介護支援専門員研修実施要領などの公開情報をもとに、主任ケアマネ資格の取得要件・70時間研修の中身・5年ごとの更新研修(46時間)・更新失効時の取り扱い・給与影響まで、2026年時点で確認できる事実関係に絞って体系的に整理します。判断材料の網羅性を目的とし、特定の研修機関・通信講座・コンサルへの誘導は一切行いません。
この記事でわかること
- 主任ケアマネ(主任介護支援専門員)の役割と制度的位置づけ
- 取得要件——実務経験5年・専従期間・研修時間の全体像
- 主任介護支援専門員研修(70時間)の科目構成と受講の流れ
- 5年ごとの更新研修(46時間)の内容・受講タイミング・延長措置の最新動向
- 更新を怠った場合の取り扱いと再取得の現実的なルート
- 取得による給与影響・役職就任の可能性・配置義務
- 取得適性を自己判定するチェックリスト10項目
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1. 主任ケアマネ(主任介護支援専門員)の役割と必要性
主任介護支援専門員(通称:主任ケアマネ)は、2006年の介護保険法改正で創設された資格です。介護支援専門員(ケアマネジャー)として一定の実務経験を積んだ者が、法定研修を修了して得る上位資格にあたります。地域包括支援センターおよび居宅介護支援事業所における管理・指導的役割を担う「ケアマネの中核人材」と位置づけられています。
厚生労働省「介護支援専門員に係る研修制度の見直し」資料によると、主任ケアマネの役割は大きく次の3つに整理されます。第一に、他のケアマネに対するスーパービジョン(事例検討・困難事例支援・OJT)。第二に、地域の関係機関と連携した地域ケア会議への参加と地域課題の整理。第三に、事業所内の人材育成・サービス品質管理および管理者としての運営責任です。
制度的に重要なのは、2018年度の介護報酬改定で居宅介護支援事業所の管理者要件として「主任介護支援専門員であること」が新たに定められた点です(2021年3月末までの予定が経過措置で2027年3月末まで延長)。これにより、居宅介護支援事業所を管理者として運営し続けるには主任ケアマネの取得・更新が事実上の前提条件となりました。出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等の一部を改正する省令」。
1-1. 地域包括支援センターでの配置義務
地域包括支援センターには、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の3職種をあらかじめ配置することが介護保険法施行規則で定められています。主任ケアマネは「センターにあらかじめいなければならない専門職」として制度上の重要なポジションを占めており、地域包括ケアシステムの実務的な担い手となっています。
1-2. 介護報酬上の加算における位置づけ
居宅介護支援事業所における「特定事業所加算」は、主任介護支援専門員の配置数が要件の中核に含まれています。特定事業所加算(I)の場合、常勤・専従の主任介護支援専門員2人以上の配置が要件となり、加算取得は事業所の収益基盤と職員処遇に直接影響します。主任ケアマネの存在が事業所の財務体力と職員給与の双方を支える構造となっている点が、現場で主任ケアマネが重視される実務的な理由です。
2. 取得要件 — 実務経験5年/専従期間/研修時間
主任介護支援専門員研修の受講要件は、厚生労働省告示および各都道府県の研修実施要領で定められています。基本要件は以下のいずれかを満たすことです。
- 専任の介護支援専門員として通算5年(60か月)以上の実務経験があり、現に介護支援専門員として従事している
- 「ケアマネジメントリーダー養成研修」修了者または日本ケアマネジメント学会認定ケアマネジャーであって、専任の介護支援専門員として3年(36か月)以上の実務経験がある
- 主任介護支援専門員に準ずる者として、現に地域包括支援センターに配置されている者
多くの受講者は「専任で5年」のルートを利用します。ここでいう「専任」は、原則として常勤かつ介護支援専門員業務を主たる業務として行っていることを指します。同一事業所内で他職種と兼務している場合、その兼務割合や勤務形態によって実務経験としてカウントできる期間が変わる可能性があるため、申し込み前に都道府県の研修担当窓口へ事前確認することが現場では強く推奨されています。
2-1. 受講地と実施主体
主任介護支援専門員研修は、各都道府県(または指定法人)が実施主体となります。受講は原則として勤務地(事業所所在地)の都道府県で行います。研修定員が限られており、年1〜2回の開催が一般的なため、申込時期と要件確認は早めに進める必要があります。受講料は都道府県によって異なり、概ね数万円台で設定されているケースが多く確認できます(最新の金額は各都道府県の研修案内を直接ご確認ください)。
2-2. 経過措置と新任ケアマネへの影響
居宅介護支援事業所の管理者を「主任ケアマネに限る」とする要件は、2018年度改定で導入された後、現場の実態に合わせて経過措置が複数回延長されています。2026年5月時点では2027年3月末までの経過措置が継続中です。期限到来時に管理者が主任ケアマネ要件を満たさない場合の取り扱い(一時的な要件緩和・新規開業時の特例など)は厚生労働省通知で随時更新されているため、自所の管理者要件が現時点でどの取り扱いに該当するかは、あらかじめ最新の厚労省通知と都道府県の運用方針を確認してください。出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」。
3. 主任介護支援専門員研修の内容(70時間カリキュラム)
主任介護支援専門員研修は、厚生労働省告示で定められた標準カリキュラム合計70時間で構成されます。実施期間は概ね数か月〜半年程度にわたり、平日開催が中心となるため、勤務先との日程調整は必須です。カリキュラムは以下の科目群で構成されます。
| 科目区分 | 主な内容 | 標準時間 |
|---|---|---|
| 主任介護支援専門員の役割と視点 | 制度上の位置づけ・倫理・専門職としての姿勢 | 5時間 |
| ケアマネジメントの実践における倫理 | 権利擁護・自己決定支援・虐待対応の基礎 | 3時間 |
| 介護保険制度および地域包括ケアシステムの動向 | 制度改正動向・地域包括ケアの理念と実装 | 4時間 |
| サービス担当者会議の運営と多職種協働 | 会議運営スキル・ファシリテーション | 6時間 |
| 個別事例検討(事例研究法) | 事例提示・分析・スーパービジョンの実践演習 | 18時間 |
| 対人援助者監督指導(スーパービジョン) | スーパービジョンの理論と技法 | 18時間 |
| 地域援助技術 | 地域ケア会議・地域課題の整理・社会資源開発 | 9時間 |
| 人材育成および業務管理 | 事業所運営・人材育成・労務管理の基礎 | 7時間 |
カリキュラム時間配分の特徴は、「事例研究」と「スーパービジョン」に合計36時間(全体の半数以上)を割いている点です。主任ケアマネに期待される役割の中核が「他のケアマネを育てる・困難事例を支援する」ことにあるため、座学だけでなくグループワーク・ロールプレイを通じた実践型の演習比重が高くなっています。出典:厚生労働省「主任介護支援専門員研修ガイドライン」。
3-1. 受講中の負担と現場での乗り切り方
70時間の出席に加え、課題レポート・事例提出・グループワークの事前準備など事前事後の作業負担も小さくありません。多くの受講者は、研修期間中の事例数を一時的に減らしたり、事業所内で利用者の担当を他のケアマネと分担調整して乗り切っています。受講開始前に上長と相談し、研修期間中の業務分担計画を文書で合意しておくと現場の混乱を防げます。
3-2. 修了評価と再受講
主任介護支援専門員研修は出席率および修了評価の双方を満たす必要があります。やむを得ない理由で欠席した場合、補講が認められるケースとそうでないケースが都道府県ごとに分かれます。欠席が一定時間を超えると修了認定が得られず、翌年度以降に再申込が必要となります。受講前に勤務先・家族と日程を共有し、欠席リスクを最小化する事前準備が重要です。
4. 主任ケアマネ更新研修 — 5年ごと/46時間
主任介護支援専門員資格は、取得後そのまま生涯有効ではありません。5年ごとに「主任介護支援専門員更新研修」を修了することで資格を継続できます。更新研修の標準時間は46時間です。これも厚生労働省告示および都道府県研修実施要領で定められた法定研修です。
更新研修の受講要件は、原則として「主任介護支援専門員として現に介護支援専門員業務に従事しており、かつ前回研修修了から5年以内であること」です。具体的な要件として、過去5年間に通算3年以上、介護支援専門員業務に従事した経験などが求められます(都道府県ごとの要領で詳細が異なるため要確認)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 研修時間 | 合計46時間 |
| 受講周期 | 主任介護支援専門員研修修了日から5年以内 |
| 主な科目 | 制度改正の最新動向/事例研究/スーパービジョン演習/地域援助技術/人材育成 |
| 実施主体 | 都道府県(または指定法人) |
| 修了要件 | 出席要件+課題評価 |
更新研修のカリキュラムは、初回研修と重複する内容もありますが、ケアマネジメントの実践経験を前提とした「より高度な事例検討・スーパービジョン実践・地域課題への取り組み」に重点が置かれます。前回研修からの5年間で蓄積した実務経験を整理し、自身の指導力・運営力をブラッシュアップする機会として位置づけられています。
4-1. 受講タイミングと逆算スケジュール
更新研修は年に1〜2回程度の開催が一般的で、定員が限られているため、希望する年度に必ずしも受講できるとは限りません。研修修了日の5年後の日付(更新期限)を起点に、少なくとも1〜2年前から都道府県の研修案内を確認し、申込時期を見逃さないことが重要です。「気づいたら期限まで数か月」となると申込枠が埋まっている可能性が高く、更新失効リスクが急上昇します。
4-2. やむを得ない事情による期限延長
出産・育児・疾病・介護などやむを得ない事情で更新研修を受講できない場合、都道府県の判断で受講期限の延長措置が設けられているケースがあります。また感染症の流行などで研修が中止・延期となった年度には、特例的な期限延長措置が通知されることがあります。延長申請の可否・必要書類・申請期限は都道府県ごとに異なるため、見込みが立った段階で早めに都道府県研修担当へ相談することが推奨されます。
5. 更新を怠った場合の影響と再取得の流れ
更新研修を期限内に修了できなかった場合、主任介護支援専門員資格は失効します。失効に伴う影響は主に次の3点です。
- 居宅介護支援事業所の管理者要件(経過措置後)を満たさなくなる
- 地域包括支援センターの主任ケアマネ配置要件にカウントできなくなる
- 特定事業所加算(I)等の主任ケアマネ配置要件にカウントできなくなる
事業所側の影響として最も重大なのは、特定事業所加算の算定要件を満たさなくなり、加算が剥落する可能性です。特定事業所加算(I)は1件あたりの単位数が大きく、職員給与の原資にも直結するため、主任ケアマネ1名の更新失効が事業所全体の収益と職員処遇に波及するリスクがあります。
5-1. 失効後の再取得ルート
更新研修を未修了で失効した場合、原則として再度「主任介護支援専門員研修(70時間)」の受講・修了が必要となります。つまり初回取得時と同じプロセスを再度たどることになり、時間的・労力的負担は大きくなります。都道府県によっては失効から一定期間内の「再受講」に関する特例措置が運用される場合もあるため、失効が見込まれる時点で都道府県研修担当に相談することが現実的な対応です。
5-2. 失効リスクを最小化する3つの実務対策
- 修了日と5年後期限をカレンダー・労務台帳に明記——個人手帳と事業所の人事台帳の両方に記録し、二重管理する
- 期限の2年前から年次で都道府県研修案内を確認——募集要項公開のタイミングを逃さない
- 事業所内で複数名の主任ケアマネを確保——1名失効でも加算要件・管理者要件を維持できる体制を整える
6. 主任ケアマネ取得による給与影響と役職就任の可能性
主任ケアマネを取得することで、職場での処遇にどの程度影響があるか——現場で関心の高いテーマです。厚生労働省「介護従事者の処遇状況等調査」では「主任介護支援専門員手当」を直接の調査項目として分離していないため公的統計の直接データはありませんが、現場で観測される処遇影響としては主に以下の3パターンがあります。
- 資格手当——月額数千円〜2万円程度の主任ケアマネ手当を支給する事業所が一定数あります(事業所規模・地域・運営法人の方針で差が大きい)
- 管理者就任に伴う役職手当——主任ケアマネ取得が管理者就任の前提条件となっている事業所では、就任に伴う役職手当が加算されるケースがあります
- 特定事業所加算による事業所収益増→賃金原資の拡大——主任ケアマネ配置で特定事業所加算が取得できれば、事業所収益が直接拡大し、職員賃金の原資にも反映されやすくなります
個別の事業所での手当額は公表されていないケースが多いため、転職・キャリア検討の際は求人票・面接時の確認が必須です。年収全体での主任ケアマネプレミアムは、概ね一般ケアマネと比較して数十万円程度の差として現れる事例が多く観察されますが、これは事業所規模・地域・役職就任の有無に強く依存します。出典:厚生労働省「令和5年度介護従事者の処遇状況等調査」。
6-1. 主任ケアマネ取得が「給与に直結しない」事業所もある
すべての事業所で主任ケアマネ取得が給与アップに直結するわけではありません。資格手当を明示的に設けていない事業所、特定事業所加算を取得していない事業所、管理者ポストが空いていない事業所では、取得しても短期的な給与変化が小さい場合があります。「制度上の必要性」と「自所での処遇反映」の有無を分けて考える視点が重要です。
7. 居宅介護支援事業所での主任ケアマネ配置義務
居宅介護支援事業所における主任ケアマネの位置づけは、大きく次の2つに整理されます。第一に「管理者要件」、第二に「特定事業所加算における配置要件」です。
| 区分 | 主任介護支援専門員の配置要件 |
|---|---|
| 管理者要件(経過措置中) | 2027年3月末までは経過措置あり。期限到来後は主任介護支援専門員であることが原則 |
| 特定事業所加算(I) | 常勤・専従の主任介護支援専門員 2人以上 配置 |
| 特定事業所加算(II) | 常勤・専従の主任介護支援専門員 1人以上 配置 |
| 特定事業所加算(III) | 常勤・専従の主任介護支援専門員 1人以上 配置 |
| 特定事業所加算(A) | 常勤・専従の主任介護支援専門員 1人以上 配置(連携加算) |
注:上記は2026年5月時点で確認できる要件の概要です。特定事業所加算の細部要件は介護報酬改定ごとに見直されるため、加算算定の判断時には最新の厚生労働省告示・通知をあらかじめ確認してください。出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等に要する費用の額の算定に関する基準」。
7-1. 管理者要件の経過措置と新規開業
新規に居宅介護支援事業所を開設する場合、管理者要件の解釈が経過措置の有無で変わります。既存事業所の管理者交代と新規開業では運用が異なる可能性があるため、開業計画段階で都道府県の指定担当窓口にあらかじめ事前相談することが推奨されます。「開設してから要件を満たしていなかった」では事業継続そのものが揺らぐため、事前確認の手間を惜しまないことが結果的に最大のリスク回避となります。
8. 自己解析チェックリスト(10項目・取得適性判定)
主任ケアマネの取得は、誰にとっても「いつでも・あらかじめ・取るべき」資格ではありません。以下のチェックリストで自分のキャリア軸との適合度を整理してください。8項目以上 YES なら取得検討の優先度は高いと判断できます。
- □ 現在、専任の介護支援専門員として5年以上の実務経験がある(または近い将来満たす)
- □ 居宅介護支援事業所の管理者または地域包括支援センターでのキャリアを志向している
- □ 後輩ケアマネの指導・育成・スーパービジョンに関心がある
- □ 困難事例の支援・地域ケア会議への参加に積極的に関わりたい
- □ 勤務先が特定事業所加算の取得・維持を方針として掲げている
- □ 70時間研修+更新46時間/5年の継続的な時間投資を受け入れられる
- □ 受講期間中の業務分担調整について勤務先の理解が得られそうである
- □ 取得後の手当・役職就任の方針について事業所に確認できている、または確認する予定
- □ 今後10年以上、ケアマネジメント領域でキャリアを継続する意思がある
- □ 制度改正動向に継続的にキャッチアップする意欲がある
このチェックリストは取得の「強く的な可否」を判定するものではなく、取得検討時の自己整理ツールです。チェック数が少ない場合でも、勤務先の方針変更・キャリア志向の変化により後年取得する選択肢は十分残されています。
9. 取得・更新に向いていないケースのパターン
逆に、現時点で取得・更新の優先度を下げてもよい典型パターンを整理します。判断材料として参考にしてください。
- 近い将来ケアマネ職を離れる予定がある——別職種への転職や引退を5年以内に予定している場合、研修時間投資の回収機会が限られる
- 施設ケアマネ専従でキャリアを継続したい——施設ケアマネは主任ケアマネ要件が直接の昇進条件にならない事業所も多い(ただし将来的な選択肢を狭めるため、取得自体は妨げにならない)
- 研修期間中の業務調整が現実的に困難——シングルケアマネ事業所など、研修期間中の業務代替が立てられない状況
- 勤務先が主任ケアマネ取得・処遇反映に否定的——資格手当・役職任命の方針がなく、取得しても短中期的な処遇変化が見込めない
「取得しない」という選択肢も含めて検討することが、長期的なキャリア設計では合理的です。一方で、上記パターンに該当しても「将来の選択肢を広げる」という観点で取得を選ぶケアマネは多く、判断は個別状況での総合判断が必要です。
10. よくある質問(FAQ)
- Q1. 主任介護支援専門員研修は通信講座で受講できますか?
- 主任介護支援専門員研修は、都道府県が実施主体となる法定研修で、原則として対面(または公的研修としてのオンライン)で行われます。事例研究・スーパービジョン演習などグループワークが多いため、民間の通信講座で代替することはできません。受講案内・申込方法は各都道府県の研修担当窓口および日本介護支援専門員協会等の公式情報をご確認ください。
- Q2. 5年ごとの更新研修を1年だけ遅れて受講できますか?
- 原則として、修了日から5年以内に更新研修を修了する必要があります。期限を過ぎると主任介護支援専門員資格は失効します。やむを得ない事情(出産・育児・疾病・介護等)がある場合、都道府県の判断で延長措置が認められるケースがあるため、該当する見込みがある場合は早めに都道府県研修担当に相談することを推奨します。
- Q3. 主任ケアマネ取得後、別の都道府県に転居した場合の取り扱いは?
- 主任介護支援専門員の修了証は全国で有効です。転居先の都道府県でも主任ケアマネとして勤務できます。ただし、更新研修は転居先の都道府県(勤務地)で受講することになるため、転居の際は早めに転居先都道府県の研修案内を確認してください。介護支援専門員証自体の登録移転手続きも別途必要です。
- Q4. 取得すればあらかじめ給与は上がりますか?
- 主任ケアマネ取得が直接給与に反映されるかどうかは、勤務先の処遇制度に依存します。資格手当を明示している事業所、管理者就任を前提とする事業所、特定事業所加算を取得している事業所では取得後の処遇向上が期待しやすい一方、加算を取得していない・手当規定がない事業所では短中期的な変化が小さいケースもあります。取得検討前に自所の処遇制度を上長に確認することが現実的です。
- Q5. 主任ケアマネと「認定ケアマネジャー」の違いは?
- 主任介護支援専門員は厚生労働省告示に基づく法定資格で、居宅介護支援事業所の管理者要件・特定事業所加算要件・地域包括支援センター配置要件などに直接関わります。一方、日本ケアマネジメント学会が認定する「認定ケアマネジャー」は学術団体による民間認定であり、制度上の配置要件等とは直接結びつきません。両者は性格が異なるため、目的に応じて使い分ける視点が必要です。
- Q6. 主任ケアマネ取得を機に転職することは現実的ですか?
- 主任ケアマネは事業所側のニーズが高い資格のため、取得後の転職市場では一定の優位性があります。特に、特定事業所加算の取得を目指す居宅介護支援事業所や、主任ケアマネ配置義務を抱える地域包括支援センターでは積極採用が行われています。ただし、転職時の年収アップ幅は事業所規模・地域・募集ポジションで大きく差が出るため、複数の求人比較が必須です。求人比較の進め方は当サイトのケアマネ年収相場ガイドも合わせてご参照ください。
11. 次の1ステップ——今日から始める取得・更新計画
主任ケアマネの取得・更新は「気づいたら期限間近」では選択肢が狭まる種類の意思決定です。以下の順序で進めることを推奨します。
- 受講要件と自分の実務経験期間を確認する——専任で5年以上か、準ずる経歴に該当するかをまず整理する
- 勤務先の処遇方針・キャリア機会を上長と確認する——取得後の手当・役職就任の方針を口頭・書面で確認
- 都道府県の研修案内をブックマーク——年次の募集要項公表時期を逃さない
- 更新研修の期限を労務台帳・カレンダーに二重記録——既取得者は失効リスクを最小化する
- 本記事のチェックリストで取得適性を自己整理——8項目以上 YES なら積極的検討フェーズへ
主任ケアマネは「取ればあらかじめ正解」の資格ではありませんが、ケアマネジメント領域でのキャリア継続を志向する場合、長期的な選択肢を広げる軸資格として制度上の重みを増しています。判断は個別状況に依存しますが、自分のキャリア軸との適合度を整理したうえで意思決定することが、後悔のない選択につながります。
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出典・参考資料
- 厚生労働省「介護支援専門員に係る研修制度の見直し」(取得日:2026-05-24)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000200717.html - 厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(取得日:2026-05-24)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html - 厚生労働省「指定居宅介護支援等に要する費用の額の算定に関する基準」(取得日:2026-05-24)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/housyu/index.html - 厚生労働省「主任介護支援専門員研修ガイドライン」(取得日:2026-05-24)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/shogu/index.html - 厚生労働省「令和5年度介護従事者の処遇状況等調査」(取得日:2026-05-24)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/130-1c_r05.pdf - 厚生労働省「介護保険法施行規則」(地域包括支援センターの人員基準)(取得日:2026-05-24)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=411M50000100036 - 日本介護支援専門員協会「主任介護支援専門員について」(取得日:2026-05-24)
https://www.jcma.or.jp/
免責事項
本記事に記載の制度・研修要件・配置義務に関する情報は、2026年5月時点で確認できる厚生労働省告示・通知・公開資料に基づき編集部が整理したものです。研修の実施時期・受講料・要件の詳細解釈は都道府県ごとに運用差があり、随時更新されます。実際の受講・申請にあたっては、あらかじめ勤務地の都道府県研修担当窓口および厚生労働省の最新通知をご確認のうえ、ご自身の責任でご判断ください。本記事は特定の研修機関・予備校・コンサルティングサービスへの誘導を目的としたものではありません。
最終更新日:2026-05-24
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mitoru編集部の見解
ケアマネは法定研修・更新研修の負担が大きく、事業所の研修支援体制が長期就業を左右します。mitoru編集部は、研修費用負担・勤務時間内研修参加可否・主任ケアマネ取得支援の有無を、転職活動の判断軸に加えることを推奨します。